次回の菊栄カフェ(読書会)は10月11日(日)に開催します。

9月の読書会は、台風25号の接近にもかかわらず、熱心にお集りいただき、Zoomによる参加も含めて9人が顔を合わせました。前回に続き初めて参加の方が加わりました。

山川菊栄が亡くなった約2年後の1982年9月に刊行された『山川菊栄集』別巻(『覚書 幕末の水戸藩』所収)の月報・巻頭には鹿野政直氏による「女性史による山川菊栄」が掲載されています。この最終段落をとり、増補された「無産女性を軸として―山川菊栄」『歴史のなかの個性たち』(有斐閣選書、1989年3月)を読み終え、意見交換によって多くを学びあいました。

次回は、山川菊栄記念会編『山川菊栄が描いた歴史』(生誕125周年記念シンポジウム記録集、2016年1月)所収の加納実紀代氏による「戦時下農村から近代日本を透視するー『わが住む村』を中心に」を読んでいきます。

次回は、10月11日(日)14:00~ 藤沢柄沢橋・BOOKY
会場代金をお支払いしていないため、おひとり一品以上のオーダーをお願いします。

初めての参加を歓迎します。ご一報くださいますようお願いいたします。

次回読書会(第23回)は9月20日(日)に開催します。

8月の読書会もBookyさんのテーブルを囲んで充実した時間となりました。『わが住む村』の鹿野政直氏の解説、まさに解説を超えた名文と、それを引き立ててくださった春水さんの美声の朗読に、一同酔いしれてしまいました。

この岩波文庫は1983年、『山川菊栄集』が別巻「覚書 幕末の水戸藩」収録で完結した
あとに、刊行されています。『山川菊栄集』各巻には月報がついていますが、第10巻(配本は1巻目の次の第2回で、巻の番号順に出版されたわけではない。)月報にある永井道雄氏の文章にも『わが住む村』への言及があり、解説ではそのことにも触れています。
最後の別巻の月報にも鹿野氏が巻頭に書かれています。この文章が、後日、補訂されて『歴史のなかの個性たち』(1989年、有斐閣)に「女性史における山川菊栄」として再掲されているため、それを次回読むことにしました。

予告している加納美紀代さんの報告「戦時下の農村から近代日本を透視する―『わが住む村』を中心に―」(記録集『山川菊栄が描いた歴史』(山川菊栄記念会、2016年)所収)はその次となります。

次回は、9月20日(日)14:00~ 藤沢・柄沢橋BOOKYさん
*いつものようにおひとりずつオーダーをお願いします。
8月の回で資料はお配りしています。忘れずにお持ちください。

初めての方を歓迎しています。人数の把握のため、y.kikue アットマークshonanfujisawa.comまでご一報くださいませ。

では、皆様にお目にかかるのを楽しみにしています。

第21回読書会レポート:特別授業「山川菊栄とわが住む村」の模擬体験

去る7月1月から3日までの3日間、3年生6クラスにわたって、山川菊栄記念会事務局長の山田(樋浦)敬子が中学校の教壇にたつという、大変得難い機会をいただきました。特別授業として社会科の歴史と郷土を学ぶ時間です。山川菊栄の人となり、残したことばともに、『わが住む村』のトピックからペリー来航、小塚隧道工事、大凧上げを選び、そしてもちろん経営していた「湘南うずら園」についてお話ししました。

7月の読書会では、その授業の模擬体験を読書会メンバーで行いディスカッションする時間をもちました。元高校教師の豊富な経験をふまえながら、地元愛あふれる45分授業に、一同感銘を受けました。また、事前に、この授業の企画者である社会科担当の先生が、時代背景や関連事項をお話ししてくださったこともあって、生徒たちにより深い理解を促したように思います。郷土を通じた人間理解の授業として、今後も続けていっていただければありがたいことですし、山川菊栄記念会の普及活動にも大いにヒントをいただくことができました。

そもそも今回の出張授業企画には、企画された先生が水戸藩弘道館名簿に名を残す血縁者をおもちで、山川菊栄との年賀状の交流もあったとのことが発端となっています。

山川家と『湘南うずら園』があった場所は、現在は記念碑のようなものはなく、
隣接する中学校でも伝えられることがなくなっていたようです。
2年前から、柄沢橋にあるシェア型本屋BOOKYさんにおいて、毎月「わが住む村」の
読書会を開催していること、山川菊栄の本棚を置かせてただいていることも、
今回の特別授業につながりました。

生徒さんたちの心のなかにうまれた記念碑が、混迷の世の中を生きていく、それぞれの人生を応援していくことになれば幸いです。

第20回菊栄カフェ「読書会‐『わが住む村』を読む」を終えて、次回は7月20日の予定です。

2024年5月から始められた読書会ですが、とうとう『わが住む村』を完読しました。最後まで、一龍斎春水さんの素敵な朗読やおしゃべりを通じて、村岡や鎌倉の歴史、戦時中の社会状況など話題を広げ知識を共有しながら、ゆっくりまったり進んで第20回。

この日には、晩年まだ元気だったころの山川菊栄自身に村岡の家で会ったことがあるという初参加の地元の女性の方が現れ、一同驚愕と感動とともに20回を心からお祝いすることができました。

まだ岩波文庫版の解説や関連文献で『わが住む村』(岩波文庫)を年内は続けていきます。

次回は、7月20日月曜日祝日 14時から BOOKYさんでいつものように開催となります。
プログラムの都合上、貸し切りに近い形になるので、各自の注文は多めにご協力いただきたく思います。初めての参加の方は記念会までご一報くださいますようお願いいたします。山川菊栄記念会 y.kikueアットマークshonanfujisawa.com


6月の菊栄カフェ(読書会)は6月20日(土)に開催します。

2024年5月から始まった藤沢・Bookyさんを会場とする読書会は丸2年がたち、5月13日の「ひと箱古本市」にもいろいろな方が立ち寄ってくださいました。ありがとうございました。特製タペストリーがいよいよ登場し、村岡と山川菊栄の関係を語る媒体となって、お客様との会話がはずみました。

2026年5月13日の「ひと箱古本市」

読書会もようやく「わが住む村」を読み終えるところまで進んできました。5月20日の会合では、文中の「ファンク博士の「新しき土」」との言及があったので、検索してみると、戦時中、原節子が主演した有名な日独合作映画の映像提供サイトが見つかりました。富士の見える田植えや鎌倉の大仏などのシーンから「わが住む村」の同時代の情報空間が一気に広がりました。


次回は、6月20日(土)14:00~ 藤沢・柄沢橋Bookyさん
『わが住む村』の「戦時下の農村」P.184から読み進めます。
読み終わった後は、岩波文庫の鹿野政直さんによる解説や、加納実紀代さんの論考(山川菊栄記念会編『記録集 山川菊栄が描いた歴史』所収、当日ご用意します)を読む予定です。
いつものようにBookyさんではドリンク等各自で注文を。

人数を把握するため、初めての方は、山川菊栄記念会事務局までメールでのお知らせをお願いしています。どうぞ、お気軽にご参加ください。

山川菊栄記念会 y.kikue アットマークshonanfujisawa.com

Bookyさんの一箱古本市に今年も参加します。

今年も5月9日の「一箱古本市」に合わせて、読書会「きくえカフェ」の会場である藤沢のBookyさんに本を並べます。山川菊栄記念会では、過去に行っていたシンポジウムの記録集など、さまざまな出版物を出してきました。こちらのページでも取り扱っていますが、現地で手に取ってぜひお確かめのうえ、お買いもとめいただきたいと思っています。

5月の読書会は、17日(日)14:00からBookyさんで開催します。『わが住む村』(岩波文庫)の「耕地は蘇る」からとなります。参加は無料ですが、Bookyさんにお好きな飲み物や食事のご注文を各自でお願いしています。
初めてのかたは記念会までメールでご連絡いただければ幸いです。お気軽にご参加ください。お待ちしています。
y.kikueアットマークshonanfujisawa.com

タウンニュース・藤沢版で山川菊栄を取り上げていただきました。

関東地方でも積雪が予報される8日の総選挙投票日を前に、2月6日付、『タウンニュース』藤沢版で山川菊栄をご紹介いただきました。山川菊栄記念会の事務局長山田敬子が取材を受けたもので、戦後まもなく、初の女性の参政権行使をめぐる山川菊栄の思いがよく表現されている言葉とともに記事にしていただきました。

菊栄カフェ・2月の読書会の御案内

藤沢のブックカフェBOOKYさんを会場とする読書会ですが、次のように予定しています。
2月8日(日)14:00~ 『わが住む村』(耕地は蘇(よみがえ)る」P.160から)を読むほか、山川菊栄の息子の山川振作氏が書いた、江ノ電沿線の変遷を写真とともに記録したエッセイ(『かまくら春秋』に連載)について、前回から盛り上がった熱気が冷めやらず再燃するかもしれません。いつものようにワンドリンクの注文をお願いします。座席の準備のため、初めてご参加されるかたは、事前に山川菊栄記念会y.kikueアットマークshonanfujisawa.comまでご連絡いただければ幸いです。

また、BOOKYさんが主催されている【BOOKY 第29回読書会】も参加者を募集中。

  日時:2026年2月7日(土)16:00~18:00
  場所:BOOKY店内にて
  参加費:無料(ドリンクのオーダーお願いします)
  テーマ【フェミニズムについて】

2月5日までにBOOKYさんあて直接お申し込みくださいませ。

寒中お見舞い申し上げます。今年最初の菊栄カフェ・読書会が開催されます。

今年もよろしくお願いいたします。

1月17日(土)14:00から、いつもの藤沢・BOOKYさんで、菊栄カフェ・読書会を

開催いたします。『わが住む村』「農業は誰が継ぐ」p.153の途中から読み進めます。

読書会の終了後(16時ごろ~)は、そのまま、BOOKYさんのバータイムで、
新年会的な懇談の時間にしたいと思います。

BOOKYさん、今月から、毎週土曜日は夜22時までバータイム営業されるとのことです。
https://www.instagram.com/p/DTCMq2oEyMQ/?img_index=8

 18時からといわず、午後からでもお酒などは提供していただけるとのことです。
 各自好きなものをそれぞれご注文いただく感じでお願いします。

参加希望は、当日でも、y.kikue @ shonanfujisawa.comまで。(半角を詰めて送ってください)

山川菊栄生誕135年・2025年を振り返って

1890年に生まれた山川菊栄がもし生きていたら、135歳となっていた2025年も暮れようとしています。

35歳のとき、『報知新聞』紙上に家制度の廃止から労働市場における性差別の解消要求を網羅した「無産政党と婦人の要求」を連載しました。そして、所属していた政治研究会神戸支部婦人部を通じて「婦人の特殊要求について」として、政治研究会本部に綱領の修正を要求しました。また、左派労働運動の女性活動家たちが集う日本労働組合評議会全国婦人部協議会で「婦人部テーゼ」を起草し、採択されました。今年は、それから100年という節目でもありました。これに関連して、5月に出た平地一郎さんの論考にとても感銘を受けました。記念会にも送っていただいています。
平地一郎「婦人の特集要求から100年」(月刊『社会主義』2025年5月号)
http://www.kyokai.gr.jp/syakaisyugi2505.html


今年のいくつかのトピックを振り返ってみると、昨年に引き続き、3月にWikigap in Kanagawaが神奈川県立図書館で開催され、Wikipediaの山川菊栄の日本語ページをはじめ、神奈川ゆかりの女性たちの項目が充実していきました。山川菊栄の外国語版のページでは、昨年3月には、英語はもとより、中国語、韓国語、ロシア語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、カタル―ニヤ語、インドネシア語、南インド・マラヤーラム語版がありましたが、現在、アラビア語やフィリピンの中央で話されているビコール語のページが新たにうまれています。また、「赤爛会」はベンガル語のページも作成されています。

4月には、昨年、国立公文書館に山川菊栄記念会から寄贈した、菊栄旧蔵の労働省婦人少年局作成資料65点について、同館のデータベース搭載と公開が始まりました。蔵書印や本人の書き込みのある唯一無二も資料です。現在、「新規公表」のファイルのなかに、ほかの3つの文書群とともに表示されており、「資料群詳細」として、資料来歴や、神奈川県立図書館に山川菊栄文庫があることも紹介されています。保管場所は東京竹橋の本館ですので、事前予約なく請求手続きを行えば閲覧することができます。


7月には、藤沢の読書会「菊栄カフェ」が第10回を迎えました。会場のBookyさんの御理解御協力もあって、『わが住む村』を地元村岡で読み続け、熱心なファンが定着してきました。Bookyさんの棚で記念会関連の出版物も手に取ってご覧いただけるようになっており、まとめて買ってくださる方も現れました。

また、冒頭に触れた「婦人の特殊要求について」と「婦人部テーゼ」を高く評価され、山川菊栄の跡を継ぐように女性労働研究に邁進された、記念会の世話人でもあった竹中恵美子さんが7月鬼籍に入られました。山川菊栄生誕100年記念のシンポジウムでの講演は、竹中恵美子著作集7の「現代フェミニズムと労働論」に、第3章「 山川菊栄におけるマルクス主義フェミニズム」として収録されています。この講演の中で竹中さんは、

「私が菊栄氏に深い思いをよせ、あるいは心酔いたしますのは、一つは、非常に優れた理論家であると同時に、働く女性に対して限りなく熱いまなざしを持った情熱家であった、という点にあります。」

と述べられています。この言葉について、これは山川菊栄のことであり、竹中恵美子さんご自身のことだと「竹中恵美子さんを偲ぶ会」で紹介させていただきました。

10月には、藤沢の旧居近くにあった村岡公民館の老朽化に伴い、新しい「村岡市民センター」が地域福祉機能を伴ってオープン。待ちにまった市民のみなさんの熱気のなか、山川菊栄記念会で制作した、『わが住む村』と山川菊栄を紹介するパネルをご披露することができました。展示パネルは1階の休憩室のコーナー近くに掲示され、湘南うずら園経営のことや夫・均とともに農業にいそしんだ姿、そして最晩年にNHKのインタービューを受けたことなどを伝えています。ここに至る、地元のみなさまの応援と御理解御協力に改めて感謝申し上げます。

神奈川県立図書館は、現在新収蔵庫の整備の最終盤にきていますが、山川菊栄文庫の再開を首を長くしてまっている方が大勢います。そのようななか、図書館の方々も内部工事と移転準備の傍ら、山川菊栄の生誕135年関連イベントとしてパネル展示と謎解きの企画実施をしてくださいました。パネルは記念会が生誕120年の時に制作し(一部、今年改稿。追加)寄託しているもので、若い司書さんを中心にパネル展示だけでなく、図書館のいろいろな部署と協力して、本棚や検索パソコンをめぐっていく斬新な謎解きに挑戦していくというイベントが加えられました。山川菊栄をまだ知らない人を含めて、いろいろな人々が山川菊栄とその仕事に親しむ機会となり、とても感銘を受けました。神奈川県立図書館の関係の皆様に改めて感謝申し上げます。村岡市民センターとともに、記念会だけでは不可能なアウトリーチとして、また次の世代に山川菊栄を伝えていくという点でも大きな意味をもったイベントでした。

山川菊栄の誕生月、11月には江東の女性史研究会のみなさんの企画により、江東区主催「いろどりフォーラム2025男女共同参画フォーラム」の一環として、ドキュメンタリー映画「姉妹よ、まずかく疑うことを習え」の上映と記念会の事務局長山田敬子の解説がパルシティ江東で行われました。1999年にドメス出版から出された『江東に生きた女性たち』(完売)を編纂した江東区女性史編集委員会の解散後も共同学習を続け、息の長い活動をしている有志のグループが「江東の女性史研究会」です。

今年の特徴として、海外での複数の翻訳企画から著作権等の照会がありました。数多くの翻訳作品を残した山川菊栄ですが、いよいよ21世紀にその国際性が発揮されていくと思われます。来年以降、翻訳出版の知らせと評価が届くことを心から楽しみにしています。