買春社会を考える会のイベントが新宿で開催されます。

ようやく日差しが和らいで秋のきざしが感じられるようになり、山川菊栄に関係したイベントのお知らせが舞い込んでくるようになりました。

買春社会を考える会が次のようなリレートークと学習会を企画しています。9月12日までに、現地またはオンライン参加希望者を主催者に伝えてください。申し込み先はhimiko.pro20アットマークgmail.comまで。

日程: 9月14日(土)、12:30~13:30

リレートーク(新宿駅東口アルタ向かい)12:30~13:00、参加を希望する人は赤いものを身に着けて集合

学習会 (新宿区役所第一委員会室)14:00~16:00

学習会テーマ「戦前における山川菊栄の廃娼論の意義とその限界」

講師 森田成也(大学非常勤講師、ポルノ買春問題研究会メンバー

詳しくは上記メールの主催者側にお問い合わせください。

船橋市の第27回男女共同参画フェスティバルで山川菊栄のパネル展示やドキュメンタリ―映画の上映が予定されています

9月7日(土)に船橋市で第27回男女共同参画フェスティバル~心のキャンバスに笑顔をえがこう!~が開催されます。
場所は船橋駅前・船橋フェイス ビル5階、6階の男女共同参画センターほか各所となっています。くわしくはこちらからプログラムをダウンロードできるようになっています。

8月30日から山川菊栄記念会作成のパネル展示(船橋市男女共同参画課)があり、9月7日15:00にはふなばし女性会議によるドキュメンタリー映画「姉妹よ、まずかく疑うことを習え」(山上千恵子監督作品)の上映(きららホール)もあります。

今回のパネル展示に合わせて、パネルの1枚を改訂し、山川菊栄受賞作品タイトルをすべて掲載した最新内容のものにしました。

どうぞ船橋のフェスティバルにお出かけください。

藤沢で「山川菊栄カフェ」(読書会)第3回が開催されました。


藤沢のブックカフェBOOKYさんで毎月開催している「山川菊栄カフェ」。7月に「わが住む村」の読書会が開催されました。石黒さんより報告が届きましたので掲載します。


 月に1回でいいから山川菊栄について語り合う会を開催したい、そう思って読書会を始めました。7月は27日土曜日、前回から引き続いて参加していただいた方5人。加えて、前回開催のこのページを見て来て下さった方が1人。「読書会を開催しているなら行ってみたい」と仰って、東京から来てくださいました。
 冒頭は、最近の山川菊栄に関する話題共有。最近は海外の研究者から、山川菊栄に関する資料を求める依頼が届いていると、山川菊栄記念会の山口さんから報告がありました。時代や国境を越えて、山川菊栄があらためて注目されていることを知りました。
 読書会は「わが住む村」の冒頭から。つたないながらも石黒が朗読させていただき、都度聞きたいことや話したいことを語り合う、とても濃密な時間になりました。
 特に、ひとりで読んでいたら疑問に思わずに素通りしてしまうところを、他の方が指摘してくださって、初めて気づくことがあったり。また、声に出して読むことで、文章のリズムのよさが分かったり。途中、お話しが寄り道に入ってしまったりして「雲助の東海道」の節の途中までで時間となりました。

 次回、第4回は、9月15日日曜日14時から。「雲助の東海道」の続きから「助郷(すけごう)の禍」「黒船来る」あたりまでを精読します。できれば事前にお読みの上、お集まりください。岩波文庫版が入手できないかもしれませんが、国立国会図書館のデジタルコレクション(登録者のみの個人送信)https://dl.ndl.go.jp/pid/9539136でも見ることができます。

 また「わが住む村」に限らず山川菊栄の話もたくさんしたいと思います
 参加費は無料ですが、飲み物もお菓子もおいしいBOOKYさんでのオーダーをお願いします。

8月31日に開催される「鈴木裕子さんを囲む勉強会」のご案内をいただきました

前のサイトニュースで各所での情報が発信されていることをお知らせしましたが、鈴木裕子さんから『山川菊栄評論集』(岩波文庫)が6刷となったことをお知らせいただきました。

また合わせて、「鈴木裕子さんを囲む勉強会」のご案内も届いています。

中央大学八王子キャンパスで、8月31日(土)2時から、「「山川菊栄 フェミニズム思想 戦時下の闘い」とのテーマでお話しされるそうです。

どなたでも参加できる会で、対面とオンラインのハイブリッドで行われます。

参加希望の方は、こちらのPDFをお読みいただき、リンクのあるフォームから申し込みをなさってください。

付記:8月31日の勉強会は、台風10号のため、10月26日(土)に延期されました。

藤沢の「わが住む村」読書会<第2回>が開催されました。


藤沢のブックカフェBOOKYさんで小さくはじまった「わが住む村」読書会。その2回目が開催されたとのこと。読書会発起人の石黒さんより報告が届きました。

山川菊栄が終生暮らしたこの藤沢村岡の地で、山川菊栄について語り合う会が開かれていたらどんなによいことか。そんな思いで提案させていただいた読書会。前回・5月の会も、お集まりいただいたみなさんの“菊栄愛”にあふれ、お話しがいつまでも止まない楽しい会となりました。今回は「わが住む村」の私の「推し」の章をもちよって語り合う会とし、6月23日日曜日に同じくBOOKYさんで開催しました。
 前回参加の3人と今回初参加の3人、あわせて6人(加えて書面参加1人)の「推し」の「わが住む村」がそれぞれ発表され、みなさんがそれぞれ違う感想をお持ちになり、共感するところ、気づかされるところ、さまざまでした。
 感想としてあげられた事柄を並べてみますと。海の描写、潮騒の音。凧あげの音(秦野の大凧)。ザリガニと蛭。明治天皇の東幸が通った東海道。家業として自分たちの着る物のための綿作りと機織り。正月の準備。柏尾川の改修工事と小塚にあったという手彫りのトンネルの話。高砂の桃。「夜なべ」の語源。地下足袋の由来。。などなど。。
 戦中まではまだ東京郊外の農村だったこの藤沢の村岡。地域の古い慣習や、特に女性の労働力に頼り切った行事などには、山川菊栄ならきっと社会評論として苦言の一つも書きたかったに違いない。そこをこらえて、地域の方々からの聞き書きに徹し、淡々と記録にとどめた文章だからこそ、この本はいままでも読み継がれているのでしょう。書かれている行事や地名など、この地域の方々に聞いてみないと分からないことがまだまだありそう。この本は一読しただけではもったいない。


 ということで、今後も毎月1回の開催を約束し、当面はこの『わが住む村』を精読していくことにしました。
 次回は、7月27日土曜日14時から。『わが住む村』の冒頭3節、「雲助の東海道」「助郷(すけごう)の禍」「黒船来る」を精読します。事前にお読みの上、気になることは各自調べたりまとめたりご自由に(しなくてもOK)してお集まりください。参加費は無料ですが、お菓子もおいしいBOOKYでのオーダーをお願いします。

読書会に関するお問い合わせは山川菊栄記念会にお願いします。

BOOKYさんへの藤沢駅からの行き方:藤沢駅から徒歩20分くらい。

大船駅から:船32・33番 大船駅西口発〜藤沢駅北口行 柄沢橋下車すぐ(所要時間約10分)

藤沢駅から:神奈中バス 藤32・33番 藤沢駅北口発〜大船駅西口行 柄沢橋下車すぐ(所要時間約8分)

千代田区男女共同参画センターで企画展示「女子の学びを切り開いた女性たち」と講演会が開かれます

東京の営団地下鉄・九段下駅からほど近く、千代田区役所と同じビルの10階に千代田区男女共同参画センターMIW(みゅう)があります。

男女共同参画週間の企画として、柚木麻子(ゆずきあさこ)さん執筆の小説『らんたん』に描かれた人物を通じて女性の教育に尽力した人々を紹介する「女子の学びを切り拓いた女性たち~小説『らんたん』の登場人物から」展がMIW交流サロンで開催され、山川菊栄も登場予定です。(6月17日(月)~29日(土)まで、開館時間9:00~21:00、期間中の休館など詳しい情報はセンターサイトをご覧ください。)

この小説によって大正デモクラシーの女性群像と山川菊栄を知ったという若い人も少なくありませんが、作者の講演会「柚木麻子さんと考えるシスターフッドのこれまでとこれから」(6月22日(土)午後2時~3時30分も、保育サービスつきで対面とオンライン両方で参加者を募集中です。

男女共同参画週間とは、内閣府の男女共同参画推進本部が実施する啓発週間で毎年、1999年の 男女共同参画社会基本法の公布・施行日である6月23日からの1週間、29日までとなっています。山川菊栄が労働省婦人少年局長として始めた「婦人週間」(のちに「女性週間」と改称)は初の女性参政権行使を記念した4月10日から1週間でしたが、2000年にこの男女共同参画週間にその役目をバトンタッチしました。キャッチフレーズは全国から募集して決定され、今年度は「だれもがどれも選べる社会に」が2000件以上の応募のなかから選ばれました。

なお、千代田区と言えば、番町四丁目(現・九段北)が山川菊栄生誕の地、よく通ったという博文館の大橋邸に開設された私立大橋図書館(現・三康図書館)、文筆の道へとつながっていった「閨秀文学会」が開催されたユニバーサリスト教会は震災前九段中坂下に存在していました。ほかにも開学当時の女子英学塾(のちの津田英学塾)跡(現・英国大使館そば)、戦後に初代局長となる労働省婦人少年局の最初の事務室が置かれていた、近衛師団司令部庁舎(北の丸公園内、旧・東京国立近代美術館工芸館)など、ゆかりの地がたくさんあります。

このサイト内にゆかりの地マップもありますので、緑のきれいな季節にそうしたスポットを訪ねるウォークも合わせて楽しんではいかがでしょうか。

藤沢で山川菊栄の読書会が始まりました。

神奈川県藤沢の村岡は山川菊栄が均とともに移り住み「湘南うづら園」を経営し、それを閉じた後も終生住まい続けた土地です。当時、鎌倉郡村岡村といった、その村で人々からの聞きとりや厚生省研究所の統計資料も利用して著したのが『わが住む村』(1943年、三国書房)でした。この本を題材にしながら小さな読書会が始まりました。

気持ちよく晴れて初夏の光がまぶしい5月18日(土)の午後、4月にドキュメンタリー映画上映の行われたBOOKYさんに、藤沢在住を中心とする菊栄ファンが7名が集まり、『わが住む村』の読書感想と懇談で、2時間があっという間に過ぎました。

自宅があった村岡の公民館には「山川均宅」と書かれている大きな地図が掲げられていますが、初めて行った人はちょっと気が付きにくかったという声もあります。均の直筆と思われる端正な線と字でかかれた、当時の古地図を見つめながら、現在との変化に話題が集中。いまもこれはある、ここは変わった、との会話の中で、改めて、菊栄が歩いて聞き取りにまわった範囲の広さも浮き彫りになりました。宅地開発が進みすっかり風景が変わってしまっていても、地元とそこで暮らしやすい生活への想いを菊栄から引き継ぎたい、という熱気にあふれたこの読書会は、来月も『わが住む村』で続きます。

各自、私のいち推し「章」を語るというゆるい課題で、6月23日(日)14時から16時、BOOKYさんのおいしい飲み物やお菓子をそれぞれで注文しお支払いください。『わが住む村』の持参もお忘れなく。問い合わせは山川菊栄記念会にお願いします。

日程変更のお知らせはこちらのページに追記します。

藤沢のBOOKYさんで開かれたイベントに参加しました。

4月7日に開かれた藤沢でのイベントに参加しました。箱根駅伝では重要なポイントの一つである遊行寺手前を大船方面に向かった柄沢橋というところに、BOOKYさんがありました。大きなリビングを改装した空間で、窓際の壁面にある本棚を自分の選書で埋めて売ることのできるシェア型ブックショップであり、居心地の良い素敵なカフェでもあります。山川菊栄のドキュメンタリー映画「姉妹よ、まずかく疑うことを習え」では、山川菊栄記念会代表だった故・井上輝子さん、婦人問題懇話会当初からの会員であり先ごろ急逝された赤松良子さんの映像に、改めてこの映画の記録的な意味が年々深くなっていくのを感じざるを得ませんでした。

藤沢市の広報で紹介されたことのある山川夫妻と、藤沢で書かれた戦時中の著書

参加者は男女20人ほどで、お父さんに連れられた小学5年生の男の子が最年少でした。記念会の山田事務局長が山川菊栄の人となりの話のあと、意見感想を交換しあいました。昭和10年から山川夫妻が終の棲家とした藤沢・みろく寺に当時の面影は全くといってよいほど残っていませんし、また、戦時中経営していたうずら園のことを知る人はほとんどいないのですが、そのことを知りたいという想いは会場の静かな熱気から伝わってきました。
 帰りに弥勒寺近くにあった山川菊栄の家の跡地に、ウッドテイストのおしゃれな家々が建っている様子を確認しました。中学校のすぐ横の場所でした。校門には大きな桜が静かに咲き誇っていました。

山川菊栄が暮らした藤沢のブックカフェで映画「姉妹よ、まずかく疑うことを習え」の上映会があります。

日時 2024年4月7日(日)14:00~16:00 ドキュメンタリ―映画上映のあと記念会事務局長山田敬子のトークの後、感想や意見交換となります。

主催・場所 シェア型本屋&カフェ BOOKY 藤沢駅北口からバス約15分、柄沢橋下車

協力 山川菊栄記念会  参加費 1500円(ドリンクつき)

予約はBookyさんに直接お願いします。

今年も国際女性デーのウィメンズマーチ東京に記念会として賛同し、参加しました。

3月8日は国連が定めた国際女性デーです。昨年に引き続き、今年も山川菊栄記念会としてウィメンズマーチ東京2024実行委員会の呼びかけに賛同しました。参加の言葉は100年以上前に、女性の自己決定権を鮮やかに言い当てた「男が決める女の問題」(1918年)の次の名言を選んで出しました。文部省が女性教育の方針を男性だけで決めることへの異議申し立てとして書かれた一節です。

「私たちはいつ私たち自身の魂を形成する権利を彼らの手に委ねたか。そして私たちはいかなる理由によって、私たち自身の意思を無視して審議し決定せられた彼らのいわゆる教育方針なるものに従って、生ける傀儡となって果つべき義務を認めねばならぬか。かく疑うことは私たちの自由でなければならない。.

私たちの若き姉妹よ、まずかく疑うことを習え。かく疑うことを知った時、そしてこの疑いをあくまで熱心に … あくまで執拗に追及することを学んだ時、そこには私たち婦人の救いの道が開けてくることを、ただそこにのみ開けてくることを覚らるるであろう。

「男が決める女の問題」『新日本』(1918・大正7年11月号)より」

中央のトートバッグは「百年の二度寝」さんによる制作

参加参加団体は現場でいただいたアピールやイベント案内などのフライヤーから去年より多様な広がりが感じられ、主催者発表の参加人数は480人でした。

早速、Youtube上にライブ映像配信されたのは、「こばと通信-声を上げる市民₋」さんです。夜の渋谷をマーチしながら、「疑うことは私たちの自由」そして執拗に追及することを学んだ時「道が開けてくる」、と100年以上前に希望を説いた山川菊栄の言葉を再びかみしめました。