山川菊栄文庫(神奈川県立図書館蔵)

神奈川県立図書館新本館

神奈川県立図書館 (横浜市西区紅葉ヶ丘 JR・市営地下鉄桜木町下車徒歩10分) に 、旧かながわ女性センター蔵書を引き継ぐ 「山川菊栄文庫」 があります。2022年9月1日に新本館がオープンしました。

婦人総合センターからかながわ女性センターへ

1982年、 神奈川県藤沢市江ノ島に、全国初の婦人総合センターが開設されるにあたり、 センター内に計画された婦人図書館の資料収集を担ったのが「婦人関係等資料収集委員会」 で、 この委員会の名誉会長として山川菊栄は、女性労働資料収集に尽力しました。
アーカイブとしての資料収集、その公開は山川の願うことでした。 山川は早くから婦人労働資料の収集について相談を受け、収集、整理の呼びかけを書いています (「婦人労働と資料」 創刊号、照井愛子 「思い出すままに一資料収集に至る経緯」 1980年3月)。

「趣意書」は、「人類が地上に現れてこのかた、 すべての民族を通じて女性は、男性とともに働き続けてきました。」 と始まり、 多くの機関や個人の手にバラバラに保存されている 「婦人及び婦人労働の資料」を広く集め、 「お互いの利用に供し、勉強の便利をはかりたい」としています。

この 「趣旨書が原動力となって」 (照井前掲) 1979年7月に 「婦人関係等資料収集委員会」 が正式に発足し、名誉会長山川菊栄、 会長谷野セツ、副会長大羽綾子、 委員前掲の照井愛子、 塩沢美代子等のメンバーで、 婦人総合センター内図書館開設に向けて活動が本格化しました。 すでにベッドの人となっていた山川は、同居していた岡部雅子の委員会への参加を希望し、 その報告を受けていたと岡部は回想しています(「山川菊栄と過ごして』 岡部雅子著 ドメス出版 2008年)。

こうして開所した婦人総合センター内に 「婦人図書館」 が設けられました。
山川菊栄没後、1988年11月に長男振作、美代夫妻から寄贈された旧蔵書と、夫である均の資料などで構成される 「山川菊栄文庫」 が開設されました。

婦人総合センターは、1991年に 「かながわ女性センター」、 図書館は「かながわ女性センター図書館」 と改称しました。

神奈川県立図書館蔵山川菊栄文庫へ

神奈川県立図書館の山川菊栄コーナー
県立図書館新本館の1階共生コーナー内にある山川菊栄を紹介する一画。事前許可を得て撮影。

2015年4月 「かながわ女性センター」の県藤沢合同庁舎への移転 (「かな がわ男女共同参画センター (かなテラス)」と改称)に伴い、 同センター図書館蔵書は神奈川県立図書館に移管され「女性関連資料室」となりました。

山川菊栄文庫には、 和書約4300冊、 洋書約890 冊。 図書以外にも直筆原稿、書簡、はがき類、写真、 新聞記事、 雑誌記事、 愛用品(タイプライターなど)、「無料にて人権の相談に応じます」 の看板、 奉職辞令等多岐にわたる資料が収められています。1989年の開設以降、山川しげみ・知子夫妻、岡部雅子、山川菊栄記念会が、第1次で収蔵されなかった資料を多数追加寄贈し、整理が進んでいます。

山川菊栄文庫の蔵書以外にも 「旧労働省婦人少年局資料」約2300点、「旧国鉄労働組合婦人部資料」 約400点も特別コレクションとして収蔵されており、すべてインターネットで検索可能となっています。

2022年9月1日、神奈川県立図書館で新本館開館に伴い、1階の共生コーナーには山川菊栄コーナーが設けられ、著書や研究書、山川菊栄賞受賞作も展示されています。

なお、新本館開館による収蔵庫の改修準備のなかで、「女性関連資料室」蔵書については現在「参画関連」というカテゴリーで提供となっています。

神奈川県立図書館山川菊栄文庫のページへ


詳細は、神奈川県立図書館 045-263-5900(代表)までお問い合わせください。
(『いま、山川菊栄が新しい!』pp.100-101より、文中敬称を略し、一部現状に合わせて改変しています。)