菊栄カフェ読書会@藤沢からのお知らせ

11月17日に開催された、第5回菊栄カフェ・読書会の報告ですが、8名のみなさまのご参加がありました。会場のBOOKYさんにはいつものように御協力いただきありがとうございました。

 前半は、山川菊栄関連の話題提供・共有として、記念会サイトで公開している「山川菊栄記念館*資料部情報」を印刷したファイルなどのプリントアウトをBOOKYさんに来店した方が、いつでも読んでもらえるように、12月1日から新たにレンタルスペースの棚一つに置いていくことになりました。

また、日仏会館百周年記念日仏シンポジウム「フランスにおける40年の日本研究、これからは?」(11/14-15)二日目にあった「人種差別と植民地主義を再考する」の中で、ピエール=フランソワ・スイリ(元ジュネーブ大学教授)氏が、戦前の日本において、山川菊栄だけが、人種・性・階級の差別をあわせて論じていたと紹介されたとのことで、その根拠となる山川菊栄著「人種的偏見・性的偏見・階級的偏見」(『雄弁』1924年6月号掲載)について、朗読をつうじて共有しました。

 後半は、村岡公民館に掲示してある弥勒寺周辺の書き起こし地図の写真提供があり、みんなでみました。「山川均邸」などがかかれています。そのあと、「わが住む村」の続き(p27~p39)から「助郷の禍」「黒船来たる」を一龍斎春水さんの朗読で読み、引用と菊栄の文章の絶妙なバランスに気づかされました。

菊栄の本棚
BOOKYさんの棚「シェア型書店」をオープンしました。



12月1日からいよいよ、会場としているBOOKYさんの本棚をレンタルし、「山川菊栄記念会」書店をオープンしました。記念会の編集出版書籍をはじめ、菊栄の著作や、女性関連書籍を販売します。『わが住む村』岩波文庫の古本も何冊か置きましたので、お持ちでない方はここからお求め下さい。
このほか、菊栄資料のプリントアウトもこの棚に置いておきますので、BOOKYさんにぜひご来店くださって、手に取って読んでいただけたらと思います。
BOOKYさんの営業日・時間はこちらをご確認ください(金土日月営業です)。

*次回読書会は2025年1月11日(土曜日)14:00から開催です*
BOOKYさんで何か好きなものをオーダーしてくだされば、どなたでも参加できます。イスの用意がありますので、初めての方はご連絡いただければ幸いです。

*参考  文中の各種文献がダウンロードできるリンクをご紹介します。

・山川菊栄著「人種的偏見・性的偏見・階級的偏見」(『雄弁』1924年6月号掲載。)が読めるのは、

田中寿美子, 山川振作 編集『山川菊栄集』3,岩波書店,1982.4. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12144384/1/139

鈴木裕子 編『山川菊栄女性解放論集』2,岩波書店,1984.5. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12143124/1/45

・棚においてあるPDFのダウンロードができる場所:オープンアクセスでどなたでも自由にお読みいただけるようにしています。

山川菊栄記念会『資料部情報』https://yamakawakikue.org/archives_info/

山口順子「『山川菊栄文庫資料』(神奈川県立図書館蔵)のうち青山延寿出版関係史料概要について」補論で「覚書 幕末の水戸藩への道程」を書いています。(科研B-20H01319「維新政権期の木版刊行物に関する学際的研究およびオープンサイエンスの推進」2020年度~2023年度 研究代表・国文学研究資料館研究部・総合研究大学院大学 藤實久美子教授)の研究サイト内 からダウンロードできます

日仏会館創立百周年記念日仏シンポジウムで山川菊栄が大きくクローズアップされました。

1924年に開館した日仏会館は今年で100年を迎えました。それを記念し日本研究の蓄積を振り返り、また未来を展望する国際シンポジウム「フランスにおける40年の日本研究、これからは?」が11月15日と16日の二日間にわたり開催されました。

二日目の午後のセッション「人種差別と植民地主義を再考する」の中で、元ジュネーブ大学教授のピエール=フランソワ・スイリ氏が、山川菊栄の略歴と著作「人種的偏見・性的偏見・階級的偏見」(『雄弁』1924年6月号)について解説し、山川菊栄は、人種・性・階級の差別という三重の差別、インターセクショナリズムに理解を示していた稀有の女性と強調されました。山川菊栄のポートレイトが会場のスクリーンに大きく映し出されて、1924年にこのような女性がいたことは驚くべきことと最大限の賛辞で紹介されました。

日仏会館100周年記念シンポジウム
左からスイリ氏、成田龍一氏、司会の平野千果子氏

 スイリ氏はフランス国立東洋言語文化研究院教授として1999年から日仏会館フランス学長を務めたころ、2001年専修大学での日仏学術シンポジウムに登壇され、その記録は『歴史におけるデモクラシーと集会』(専修大学出版局、2003年)としてまとめられています。日本の歴史研究書を多数著されていますが、ジュネーブ大学においてフランス語訳のアンソロジー『植民地時代の日本 1880 ~ 1930 年 相違の声』(Japon colonial 1880-1930, Les voix de la dissension, Paris, Les Belles-Lettres, 2014)を監修されました。

そのなかで、伊藤綾氏とコンスタンス・セレニ氏が、山川菊栄の二つの著作を訳しています。そのうちの一点が今回スイリ氏がとりあげた「人種的偏見・性的偏見・階級的偏見」(Préjugés de race, préjugés de sexe, préjugés de classes)であり、もう一点が「満州の銃声」(Coups de fusils en Mandchourie, 『婦人公論』11月号、1931年)です。お二人とも現在ジュネーヴ大学文学部東アジア学科で教鞭ととっておられます。

 このアンソロジーのあと、山川に言及したスイリ氏の論文「Critiquer le colonialisme dans le Japon d’avant 1945Criticising Colonialism in pre‑1945 Japan)(1945年以前の日本の植民地主義を批判する)」(初出はCipango 18, 2011年, 189‑236,英語版2015年)も出ており、スイリ氏が山川菊栄に触れる可能性もあるかもしれない、とかすかな予想はしていたのですが、山川菊栄だけに焦点をあてて紹介してくださるとは想定外のことで大変驚き、フランス人の日本研究者が半数以上集まる会場に向けられた講演として感銘を受けました。成田龍一氏(日本女子大学名誉教授)のコメントでは福沢諭吉を代表とする明治の知識人が帝国主義、植民地主義の拡大とともに「人種」から「民族」へと用語を変えていったことを指摘され、交差差別を認識していた山川菊栄の視野の広さを指摘されました。戦後、その継承は森崎和江や宮田節子のなかに見いだせることを紹介されました。

続くセッション「フェミニズムとジェンダー:日仏の比較」では、日仏会館フランス事務所で平塚らいてう研究をされていたころ日仏女性研究学会との交流もあった、クリスティーヌ・レヴィ氏(ボルドー・モンテーニュ大学名誉講師)が上野千鶴子氏の著作『生き延びるための思想 新版』(岩波現代新書、2012年)のフランス語訳監修(Une idéologie pour survivre – Débats féministes sur violence et genre au Japon, Presses du Réel (Les); Illustrated édition , 2021)を通じた考察について話されました。従来のように暴力の被害者あるいは本質的平和主義者としてだけでなく、戦争加担者となり抑圧者にもなりうる女性たちの登場に向かい合い、ジャンダー平等が弱者から強者への転換で終わるのではなく、弱者の解放を進めていくべきとの上野氏の思想について、トランスナショナルに展開する展望を情熱的に披露されました。なお、講演予定でしたが残念ながら欠席となってしまった、ファヨル入江 容子氏(甲南大学文学部講師)のエルザ・ドルラン『人種の母胎』をめぐる考察は下記の参考リンクにあげた論考PDF版で読むことができます。

ところで、あまり注目されてこなかった山川菊栄とフランスの関係について若干付け加えます。菊栄の父親・森田龍之助は、陸軍の通訳職を経て、養豚に着目した千葉県令船越衛の欧州視察に随行し豚肉加工技術を深め、帰国後、講演録『養豚新説』で豚博士という異名をとるほどの人でした。その影響で菊栄の母親もフランス語を学んでいたことから、家庭環境のなかで菊栄もフランス語に親しんでいました。初期の翻訳にはアナトール・フランスの著作もありますが、これは私淑していた慶應大学教授の馬場孤蝶が所持していた英語版全集からの重訳だったと考えられます。しかし、馬場を通じてそれに触れていたことは菊栄の思想形成において看過できない重要な点があると思います。記念会サイト『資料部情報』で来年公開予定の次号でお読みいただけるよう準備中です。

シンポジウムの記録はいずれ日仏会館サイトの動画アーカイブに掲載される可能性がありますので、各自でチェックしてみてください。 (山口順子、日仏女性研究学会会員)

*参考 ファヨル入江 容子「エルザ・ドルラン『人種の母胎(マトリックス)』における「妊娠・出産(マテルニテ)」の問題」『大原社会問題研究所雑誌』(No.785、2024年3月)

日本アメリカ史学会例会で「有賀夏紀さんを偲ぶ会」が開かれました。

この記念会ニュースでもお知らせしましたが、さる3月7日に亡くなられた有賀夏紀さん(山川菊栄賞選考委員、2022年から世話人)を偲んで、12月15日(日)に日本アメリカ史学会例会が専修大学神田キャンパスで開催されました。記念会からは事務局長山田敬子が山川菊栄賞受賞スピーチやドキュメンタリー映画『姉妹よ、かく疑うことを習え』シナリオの翻訳エピソードなどを交えながらありし日の有賀さんの思い出をお話し、記念会の活動をとても大切にし、また楽しんでおられた、その横顔を紹介しました。詳しいプログラムは同会サイトでご覧ください。

11月17日(日)に「山川菊栄カフェ」(わが住む村 読書会第5回)を開催します。

 「ブックカフェで山川菊栄について語りあう企画をやっています。」とお話しすると、「ぜひ行きたい、いつですか」と声をかけていただく機会が増えました。さまざまな本やメディアでとりあげられている山川菊栄。静かにファンがひろがっているようですが、地元でなかなか集う機会がないようです。また、この藤沢にお住まいの方々でも、戦前の藤沢が書かれている「わが住む村」をはじめて知ったとおっしゃる方もいて、読書会に興味をもっていただいていることを感じます。いつものように、石黒さんから前回のレポートが届きました。

さる9月15日(日)14時から、藤沢・柄沢橋にあるブックカフェBOOKYで、第4回の「わが住む村」読書会を開催しました。初めての方が3人も参加してくださり、あわせて10人での賑やかな読書会になりました。


 本書冒頭の「雲助の東海道」の続きから「助郷の禍」までを読みました。前半は、石黒のつたない朗読でしたが、後半は、今回から参加してくださった一龍斎春水(はるみ)さんが朗読してくださいました。麻上洋子さんの名で声優としてもご活躍の春水さん。宇宙戦艦ヤマトの森雪の声で、山川菊栄の文章が読まれるのを聞くこのうえない機会となりました。春水さんは次回も朗読してくださるとのことですので、そちらも楽しみです。

 本文は、人々が行き交っていた東海道の街道筋が、鉄道開通を迎えて変化していくさまを描いているところです。
 明治19年の東海道線開通と藤沢駅開設時、「汽車には大反対」「停車場を宿場近くに(設置されるのは困ると)さんざんお願い申して(…)家一軒ない桃畑のまんなかに(駅を開設することになった)」という車力のお爺さんの話が引用されています。
 このように、鉄道が建設された時に反対の訴えがあったため、線路や駅が既存の中心部から遠ざけられた、という話は全国各地にあるようです。山川菊栄も「駅が町に遠い野原の中にポツンとあったりするのはその時代の記念なのです」などと記しています。しかし、近年の鉄道史研究では、この点の再検証が進められており、総称して「鉄道忌避伝説」などとも呼ばれているところです。さて、藤沢ではどうだったのか。読書会の場で、石黒から、調べられる限りで見つけた資料などをご提示しました。
 特に、藤沢市史(第三巻資料編 昭和50年刊)の記述の元とされている「藤沢駅史」が、昭和17年に当時の駅長が「土地の古老」に記憶をたどってもらって書いた、などとされていることが分かり、この「わが住む村」を書くために山川菊栄が聞いて回った時期(初版刊行が昭和18年12月)と一致もしくは先行するという発見があったことをお話ししました。

 歴史的な事実の追求は専門化の研究に委ねたいところですが、現代の目で読み直す重要さをあたらめて感じたところです。

 

 次回、第5回は、11月17日(日)14時から。おなじくBOOKYでおこないます。参加費は無料ですが、カフェでのオーダーをお願いします。ブックカフェ営業中ですので、ふらりとお立ち寄りになるのでかまいません。初めての方、大歓迎です。ただし椅子のご用意の都合もありますので、できればご連絡いただけると助かります。

 岩波文庫版の『わが住む村』が入手できないかもしれませんが、国立国会図書館のデジタルコレクション(登録者のみの個人送信)https://dl.ndl.go.jp/pid/9539136でも見ることができます。

文京区立森鴎外記念館の特別展に山川菊栄と山川均のはがきが展示されています。

「111枚のはがきの世界~伝えた思い、伝わる」と題した、東京の文京区立森鴎外記念館の特別展に、山川菊栄と山川均のはがきが展示されています。

期間は、来年2025年 1月 13日までとなっています。

鴎外をはじめ、明治から昭和にかけての文学者、美術家、ジャーナリストなど多士済々のはがきが百花繚乱のごとく並べられています。

鴎外記念館のある千駄木から根津、谷中のエリアは寺町で、谷中の墓地にかけて著名人のお墓も点在しています。秋晴れの散歩日和を選んでおでかけください。

料金・休館日・アクセスは同館サイトをお確かめください。https://moriogai-kinenkan.jp/

法政大学市ヶ谷キャンパスで平塚らいてうに関するシンポジウムが開催されます

先にお知らせした、法政大学大原社会問題研究所所蔵の平塚らいてう関係資料の公開を記念した展示(同所にて10月末まで)に合わせて、同大学の市ヶ谷キャンパスでシンポジウム「らいてうと婦人運動の時代」が開催されます。詳しいプログラムはこちらのPDFをご覧ください。

締切は、あさって10月9日(水)正午とのことです。

開催日時: 2024年10月12日(土)14時~17時

開催方法: 会場参加

会場:   法政大学市ケ谷キャンパス 大内山校舎Y406
 (JR・地下鉄 「市ヶ谷」または「飯田橋」駅 下車 徒歩10分)

参加費:   無料(どなたでもご参加いただけます)

【参加申込み方法】
こちらのフォームよりお申し込みのうえ、会場にお越しください。


平塚らいてうの資料整理が終わり、法政大学大原社会問題研究所で公開記念展示が開催されています。

「らいてうと婦人運動の時代」と題して、法政大学大原社会問題研究所で、所蔵される平塚らいてう関係資料の公開記念展示が開催中です。


会期:2024 年8 月21 日(水)~ 2024 年10 月31 日(木)
会場:法政大学多摩キャンパス(図書館・研究所棟5 階)
大原社会問題研究所展示コーナー、担当:井上直子兼任研究員
*平日9:30~11:30 12:30~16:00、土日祝休ですが、9 月21 日(土曜)のみ10:30~16:00で見ることができます。*法政大学多摩キャンパスへはJR横浜線・相原駅から法政大学直通の相鉄バスで10分ほどです。

これらの資料は、奥村家資料とともに「NPO法人平塚らいてうの会」から2022年3月に大原社会問題研究所に寄贈されたものです(『平塚らいてうの会ニュース』117号、2022年4月1日)。所内の「平塚らいてう資料研究会」のもと精力的に資料整理が進められてきており、資料目録も発行されています。また、日記については、1920年、1948‐50年、1954‐58年の分がすでにデジタル画像化を終えて、PDFで「平塚らいてうの会」サイトのページから公開されています。

なお、長野県上田市の平塚らいてうの家は今年度は10月28日までの開館ですが、この4月都内に新たに開かれた「平塚らいてう・女性運動資料室」で常設のパネル展示が見られます。場所は新日本婦人の会中央本部ビル(東京都文京区)の1階とのことです。

詳しくは、「NPO法人平塚らいてうの会」サイトでご覧ください。


買春社会を考える会のイベントが新宿で開催されます。

ようやく日差しが和らいで秋のきざしが感じられるようになり、山川菊栄に関係したイベントのお知らせが舞い込んでくるようになりました。

買春社会を考える会が次のようなリレートークと学習会を企画しています。9月12日までに、現地またはオンライン参加希望者を主催者に伝えてください。申し込み先はhimiko.pro20アットマークgmail.comまで。

日程: 9月14日(土)、12:30~13:30

リレートーク(新宿駅東口アルタ向かい)12:30~13:00、参加を希望する人は赤いものを身に着けて集合

学習会 (新宿区役所第一委員会室)14:00~16:00

学習会テーマ「戦前における山川菊栄の廃娼論の意義とその限界」

講師 森田成也(大学非常勤講師、ポルノ買春問題研究会メンバー

詳しくは上記メールの主催者側にお問い合わせください。

船橋市の第27回男女共同参画フェスティバルで山川菊栄のパネル展示やドキュメンタリ―映画の上映が予定されています

9月7日(土)に船橋市で第27回男女共同参画フェスティバル~心のキャンバスに笑顔をえがこう!~が開催されます。
場所は船橋駅前・船橋フェイス ビル5階、6階の男女共同参画センターほか各所となっています。くわしくはこちらからプログラムをダウンロードできるようになっています。

8月30日から山川菊栄記念会作成のパネル展示(船橋市男女共同参画課)があり、9月7日15:00にはふなばし女性会議によるドキュメンタリー映画「姉妹よ、まずかく疑うことを習え」(山上千恵子監督作品)の上映(きららホール)もあります。

今回のパネル展示に合わせて、パネルの1枚を改訂し、山川菊栄受賞作品タイトルをすべて掲載した最新内容のものにしました。

どうぞ船橋のフェスティバルにお出かけください。

藤沢で「山川菊栄カフェ」(読書会)第3回が開催されました。


藤沢のブックカフェBOOKYさんで毎月開催している「山川菊栄カフェ」。7月に「わが住む村」の読書会が開催されました。石黒さんより報告が届きましたので掲載します。


 月に1回でいいから山川菊栄について語り合う会を開催したい、そう思って読書会を始めました。7月は27日土曜日、前回から引き続いて参加していただいた方5人。加えて、前回開催のこのページを見て来て下さった方が1人。「読書会を開催しているなら行ってみたい」と仰って、東京から来てくださいました。
 冒頭は、最近の山川菊栄に関する話題共有。最近は海外の研究者から、山川菊栄に関する資料を求める依頼が届いていると、山川菊栄記念会の山口さんから報告がありました。時代や国境を越えて、山川菊栄があらためて注目されていることを知りました。
 読書会は「わが住む村」の冒頭から。つたないながらも石黒が朗読させていただき、都度聞きたいことや話したいことを語り合う、とても濃密な時間になりました。
 特に、ひとりで読んでいたら疑問に思わずに素通りしてしまうところを、他の方が指摘してくださって、初めて気づくことがあったり。また、声に出して読むことで、文章のリズムのよさが分かったり。途中、お話しが寄り道に入ってしまったりして「雲助の東海道」の節の途中までで時間となりました。

 次回、第4回は、9月15日日曜日14時から。「雲助の東海道」の続きから「助郷(すけごう)の禍」「黒船来る」あたりまでを精読します。できれば事前にお読みの上、お集まりください。岩波文庫版が入手できないかもしれませんが、国立国会図書館のデジタルコレクション(登録者のみの個人送信)https://dl.ndl.go.jp/pid/9539136でも見ることができます。

 また「わが住む村」に限らず山川菊栄の話もたくさんしたいと思います
 参加費は無料ですが、飲み物もお菓子もおいしいBOOKYさんでのオーダーをお願いします。