『アメリカ・フェミニズムの社会史』(勁草書房、1989年)で第8回山川菊栄賞を受賞され、のちに山川菊栄賞選考委員、2022年から世話人として活躍された埼玉大学名誉教授の有賀夏紀さんが闘病生活の末、去る3月7日に逝去されました。6月20日、偲ぶ会として山川菊栄記念会世話人会で集まりました。
有賀さんはかつてアメリカ学会会長も務められたほか、米国においてもアカデミズムのネットワークをたくさんおもちでした。2019年には、アメリカ芸術科学アカデミー外国人名誉会員にもなっています。
山川菊栄記念会の活動では、山川菊栄賞選定委員会での交流を気に入って大切にされていて、ともすれば議論で窮屈になりがちな会合の場をもちまえの明るさで盛り上げてくださいました。
山川菊栄のドキュメンタリー映画の翻訳もされていた語学力を、この記念会サイトの英語版で発揮していただくことになっていましたが、ご病気のため断念されたことは、さぞかし無念であったことかと推察されます。
改めて心からご冥福をお祈り申し上げますとともに、有賀さんの想いを継承しながら、このサイトの充実と情報発信に努めていきたいと思います。
*外部リンク:一橋大学ジェンダー社会科学研究センターサイトで、ありし日の有賀さんへのインタビュー動画が公開されています。