昨年12月に亡くなった岡部雅子さんの遺された資料整理について、山川菊栄記念会もお手伝いを始めています。藤沢市の郊外に旧居を訪ねると、岡部さんの面影を感じさせる妹さんが出迎えてくださいました。
山川菊栄・均夫妻と同じく花を育てるのが趣味だった岡部さんは、山川菊栄が亡くなった後の形見分けのように、弥勒寺の家にあった藤の木を庭に移植していました。

ちょうどその花盛りのときに合わせて、岡部さんが遺した珍しい藤の花のレシピをいただくことができました。藤の花は食用なのか?と思いますが、菊の花のようにゆでて酢漬けにしたものを少しずつ長寿の薬替わりに山川菊栄が生前、食していたとのことです。家事をしていたイメージがあまりない山川菊栄ですが、夫のために常に消化のよい食事をこころがけていたといいます。
帰宅後に、少しアレンジして酢の物のように、我が家の藤の花で作ってみました。藤の花を房からとるときにふんわりと良い香りが立ちます。ゆでると青くなった後、酢につけると元の紫色がよみがえりました。山川菊栄と岡部さんと同じものを食べられたという感慨にひたるひと時を過ごせました。長寿にもあやかりたいものです。